宍戸大樹引退。僕が格闘技好きなのは、この男がいたからです。

 

こんにちは。治療現場よりサイモン山田です。
昨日は精神的に疲労困憊でした。やっぱり引退って堪えますよ。

 

格闘技が好きなのではなく、この男が好きだっただけなのかもしれない。

実は昨日、15年ほど付き合いのある格闘家の引退試合がありました。
付き合いをはるかに超えていて、長いこと試合前のコンディショ二ング調整を任されていたんです。
家族ぐるみの付き合いもあり、お互いの家族とも仲良くさせてもらっています。

040401宍戸大樹選手です。引退試合を含めると、82戦58勝24敗(22KO)
今の選手でこんなに多くの試合をこなした選手は稀です。

彼は長きに渡りシュートボクシングのエースでした。
5年ほどはほとんど大会のメインイベントを務めていたんじゃないかな。
そのほとんどで僕はセコンドにつかせてもらっていました。
僕の格闘技経験はたった3年ほどしかないのにね。

この期間、勝ちも負けも一緒に味わってきました。
デカい大会にも帯同させてもらいました。
負けて一緒に涙し、勝って一緒に笑い合いました。

ケガも多かった。
骨折は何度あっただろう?肉離れも何度あっただろう?
グチも多かった(苦笑)。ナーバスになることも多かった。それは当然だよね。

040402だって格闘技の聖地、後楽園ホールは満員になれば約2000人ほど入る会場です。
そんな中で毎回メインイベントに登場し、結果も内容も求められるんですからね。。。

ただついているだけの僕が緊張しているのに、彼はあのリングで戦うわけです。
そのハートだけでもハンパないですよ、マジで。

 

僕は格闘技が好きだったのか、宍戸大樹が好きだったのか?

僕の場合、きっと後者だと思うんです。
確かに格闘技自体は本当に面白いし、もっと注目されてもいいと思うし、もっと選手の待遇が良くなれば、なんていつも思っています。

でもこれから先、格闘技選手のコンディショニング調整に携わりたいかといえば。。。
もういいです。遠慮したいです。
実は他の選手から声はかかっています。でももういいです。
格闘技は好きだけど、選手に関わるのはもういい。それこそ引退します(笑)

僕は宍戸さんのサポーターだったんです。
単純に宍戸さんのことを好きだったし、尊敬していたのでここまで続けてこられた。
あ。選手としてね。プライベートの宍戸さんはここでは語れません。。。

難しい症状や無理難題もいっぱいありました。
それを出来なければ治療家失格、そのくらい強い気持ちで臨んでいました。
でもその度に僕も成長させてもらいました。

宍戸さん、引退試合は華々しく散りました。
タイ人に肘でボロボロにカットされました。頭、おでこ、眉の上、合計21針です。
大流血、血みどろの最後でした。

最後の試合にタイ人、しかも現役バリバリのチャンピオンとやるかよ?
率直にそう思いましたし、同じように思った人も多かったのではないかしら?
でもそれが宍戸大樹の格闘技に対する考え方。そして生き方なのでしょう。
格闘技に対しての姿勢、尊敬の表し方なのでしょう。
それが多くのファンの心をわしづかみにしていたんだと思います。
最後の最後まで諦めない気持ちは観客にも届いているし、後に続く選手たちにも届いているはずです。

引退セレモニーの「テンカウント」を聞きながら安堵の思いを抱きつつ、これで本当に終わったんだ、そう思うと自然に涙があふれてきました。
「惜しまれつつ引退」そんな言葉ではなく、「やり切ってやり尽くして」ファンも関係者も納得した上での引退。

僕はこんな素晴らしい選手に携わることができて本当に幸せでした。
宍戸さん、本当にありがとう。ちょっと休んでね。
お疲れ様&快気祝い、一緒にやりましょ!

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山田 敬一
株式会社サイモン・やまだ整骨院代表 柔道整復師 
サイモン式テーピングマスター代表
メンタル心理カウンセラー 
G-nius5メディスン認定イメージトレーナー 
藤村正宏氏主宰・エクスマ塾45期卒/エヴァ10期卒/ウルエヴァ1期卒

2008年東京都文京区本駒込に「やまだ整骨院」を開院。
プロ格闘技選手のトレーナーを15年務める。
現在は青山学院大学女子バレーボール部、大相撲佐田の海関、パリ五輪代表女子柔道57kg級舟久保遥香選手のコンディショニングサポート中。
治療現場では「治療を通じてアナタの心と身体を応援します」をモットーに活動中。

テーピングの開発・販売・講習もしています。
(講習に関しては随時ブログにてお知らせしています)

スポーツ歴は中高生時バスケ、専門学校時に柔道、社会人になり格闘技(キックボクシング)をしていました。
修行期間13年を経て34歳で独立開業、35歳でアキレス腱断裂、41歳で大動脈解離を患い生死の境を彷徨いました。
もうスポーツは積極的にはできませんが、身体とメンタルの両面をサポートし、アスリートを目標達成へと導きます。

2020年4月よりオリジナルプロテインを販売開始。
学生競技の現場を体験して「継続して飲むなら美味しくて、身体にいいプロテインを飲んでほしい」その想いからオリジナルプロテインを作りました。

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